テキサス・インスツルメンツ、次期社長兼CEOにハビブ・イランを任命

現CEOのリッチ・テンプルトンは会長に就任し、引き続き経営を支えることに

24 1月 2023

テキサス・インスツルメンツ(TI)は、ハビブ・イラン(Haviv Ilan)が4月1日付けで次期社長兼CEO(Chief Executive Officer)に就任することを発表しました

イランは入社24年目のベテランであり、現在の社長兼CEOであるリッチ・テンプルトン(Rich Templeton)の後任となります。なおテンプルトンは、取締役会会長に就任します。

「イランはお客様、従業員、そして株主からも信頼が厚く非常に優れたリーダーです。数々の実績とともに、イノベーションに集中的に取り組み、勝利への熱意にもあふれています。これらの資質こそが、イランが卓越したリーダーである所以です。取締役会も私も、イランがTIの次期CEOにふさわしい人物であり、長きにわたって企業をさらに強化することができると確信しています」 テンプルトンは述べています。

イランは2014年にシニア・バイス・プレジデントに就任、2020年にエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼Chief Operation Officer(COO)に昇格しており、2021年には取締役に選任されました。今回の発表はこれに続くものであり、綿密な引継ぎとなるものです。

イランは1999年にイスラエルのワイヤレス・スタートアップ企業であるButterflyの買収に伴い、TIに入社して以来、アナログおよび組込みプロセッシングの両方の事業を率いるなど、TIでさまざまな上級管理職を歴任してきました。イランは、テルアビブ大学で電気工学の学士号と修士号、また、ノースウェスタン大学のケロッグ経営管理大学院とテルアビブ大学のレオン・レカナーティ経営大学院による共同国際エグゼクティブMBAプログラムで経営学修士号を取得しています。

イランは次のように述べています。「TIそして半導体業界にとって、非常に大切なこの時期に、リーダーとして会社を率いていくこととなり、光栄に思います。TIは、幅広い製品ポートフォリオ、強固な製造とテクノロジ基盤、市場チャネルのリーチ、ポジションの多様性と長寿性を有し、これらすべてが組み合わさることで、他の企業とは異なるポジションを確立してきました。私達の野心と価値観は、TIをさらに力強い企業へと成長させるうえで欠かせないものです」

長年緊密に協力してきたイランとテンプルトンは、今後数か月の間に、社長およびCEOの職責の引き継ぎを行なう予定です。

イランは次のように述べています。「TIに入社して以来、テンプルトンと緊密に仕事をする機会に恵まれました。彼はTIを今ある姿へと変革し、TIそして社員に対する揺るぎないコミットメントをもって私達をリードしてくれました。会長となった彼とこれからも一緒に仕事をすることを楽しみにしています」

約20年にわたってTIを率いてきたテンプルトンは、シグナルプロセッシングに焦点を絞るというTIの戦略の策定と実行を後押しし、この変革の舵取りを担いました。テンプルトンの戦略的行動には、ナショナル・セミコンダクターの買収、およびワイヤレス事業の段階的な縮小における成功などがあり、これによりTIは、アナログおよび組み込みプロセッシング分野のグローバル・リーダーへと成長することとなりました。テンプルトンは、研究開発の強化、製造の拡大、およびお客様との密接かつ直接的な関係の構築に向けたTIの戦略的投資を指揮しました。彼のリーダーシップのもと、TIは技術面および製品面で優位な立場に立ち、力強さを増していきました。

TIの筆頭取締役で報酬委員会の委員長を務めるパム・パトスレイ(Pam Patsley)は次のように述べています。「CEOとしての18年の在任期間中にテンプルトンが発揮してくれたビジョンとリーダーシップのおかげで、TIは成長に向けた好位置につけることができています。彼はアナログと組込みプロセッシングに焦点を定め直すことで、TIに変革を起こしました。そして、TIおよび業界全体に大きなレガシーを残すこととなりました。今後も、取締役会長として、リーダーシップと洞察力を発揮してくれることを期待しています」

テンプルトンはリーダーとしてTIを率いてきただけでなく、地域社会への還元というTIの創業時からのレガシーを継承しています。強固なコミュニティの構築に情熱を注ぎ、STEM(科学・技術・工学・数学)教育を提唱し、研究とイノベーションを推進し続けています。テンプルトンの社会貢献の精神に触発され、世界中のTI社員が、TIの一員であることを誇りに思い、隣人になりたいと思うような会社にしたいと考えています。