コネクテッドIoTアプリケーション向けにWi-Fi® 技術を堅牢かつ低コストに実現
新しい SimpleLink™ ワイヤレス・コネクティビティ・デバイスの採用によりWi-Fi 6 と Bluetooth® Low Energy 5.3 の接続をあらゆる環境で効率的に実現

テキサス・インスツルメンツ(TI)は本日、Wi-Fi 6 のコンパニオン IC、SimpleLink™ ファミリを発表しました。これにより、高密度や、最大 105℃ の高温環境化で動作するアプリケーションに、信頼性の高い、セキュアで効率的な Wi-Fi 接続を低コストで提供することが可能となります。

TI の新しい CC33xx ファミリの最初の製品ラインアップには、Wi-Fi 6 専用デバイスと、シングル IC で Wi-Fi 6 と Bluetooth Low Energy 5.3 の各コネクティビティに対応するデバイスを投入します。CC33xx デバイスを MCU(マイコン)またはプロセッサと組み合わせることで、信頼性の高い無線周波数(RF)性能で、セキュアなモノのインターネット(IoT)接続を実現できます。これらは、グリッド・インフラ、医療、ビル・オートメーションなどの幅広い産業用市場において利用されています。詳細については、www.ti.com/cc33xx-pr をご覧ください。

Wi-Fi Alliance の CEO である Kevin Robinson 氏は次のように述べています。「Wi-Fi 6 およびWi-Fi 6E の採用は加速しており、2023 年には 25 億台の Wi-Fi 6 デバイスが出荷される見込みと予想されています。今日の Wi-Fi はさまざまな産業用 IoT アプリケーションへの採用に適しています。テキサス・インスツルメンツのような企業によるイノベーションが、IoT市場において、信頼性が高く、高密度なWi-Fi 接続を提供し、電気自動車の充電システム、スマート・メーター、スマート家電などのアプリケーションの拡大を推し進めています」

 

堅牢な Wi-Fi 性能を低コストで実現

拡大を続ける TI のワイヤレス・コネクティビティ・ポートフォリオの新ラインアップ SimpleLink CC3300 Wi-Fi 6 コンパニオン IC と 、SimpleLink CC3301 Wi-Fi 6/Bluetooth Low Energy 5.3 コンパニオン IC の価格は 1.60 米ドルからとなっています。2.4GHz 対応の CC33xx デバイスは、Wi-Fi ネットワークの効率を高め、230 種類以上のアクセス・ポイントとの組み合わせで安定的な接続を実現するほか、–40℃ ~ 105℃ の温度範囲で動作します。また、設計者はこれらのデバイスを採用することで、開発した IoT エッジ・ノードを家庭や企業のアクセス・ポイントに直接接続することができ、追加の機器も必要とせず、低コストで実現できます。

これらの Wi-Fi 6 コンパニオン・デバイスは直交周波数分割多重アクセス(OFDMA: orthogonal frequency division multiple access)技術と基本サービス・セット(BSS: basic service set)カラーリング機能を採用しており、高速か安定なネットワークパフォーマンスを実現するとともに、密集による干渉を引き起こすことなく、より多くのデバイスを同時接続することができます。また、個人および企業ネットワーク向けの最新の WPA3 暗号化技術や、ファームウェア認証機能を搭載したセキュア・ブート機能など、Wi-Fi 保護アクセス(WPA: Wi-Fi Protected Access)セキュリティ機能もサポートします。

 

マイコンやプロセッサとの柔軟な組み合わせが可能

SimpleLink の 『CC3300』および『CC3301』Wi-Fi 6 の各コンパニオン IC は、Linux® またはリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)をサポートする TI およびその他多くのメーカーのマイコンやプロセッサと簡単に組み合わせることができます。例えば、CC33xx 製品は TI の新しい AM62A Arm® Cortex® ベースのビジョン・プロセッサなどの人工知能(AI)対応プロセッサと容易に組み合わせることが可能です。これはスマート家電製品やセキュリティ・カメラなどのエッジ AI アプリケーションを、信頼性の高い方法で Wi-Fi 対応のスマート・デバイスをクラウドに確実に接続します。

また産業向けの設計エンジニアは、TI の 『CC3300』を2.4GHz 対応『CC2652R7』SimpleLink マルチプロトコル・ワイヤレス・マイコンや 『AM243x』マイコンなどのホストマイコンに組み込んで使用することができます。また、Wi-Fi 6、Bluetooth LE(BLE)5.3、Thread、ZigBee 3.0、Matter などのプロトコルにも対応して IoT のフレキシビリティをいっそう高めることが可能です。

TI のコネクティビティ事業部でバイス・プレジデント兼ゼネラル・マネージャを務める Marian Kost は次のように語ります。「EV 充電システムは屋外で動作し、通信が到達困難な環境に設置される可能性もあります。このような産業用設計に対してセキュアかつ高信頼性のワイヤレス接続を実現するのは、設計者にとって難易度が高く、特にコストが高くなりがちです。TI の新しい SimpleLink Wi-Fi デバイス・ファミリを採用することで、大幅な低コスト化と実装の簡素化を実現し、これまで以上に多くの場所で最新 Wi-Fi を導入できます」

 

パッケージ、供給と価格について

設計エンジニアは、開発を開始するにあたり CC33xx コンパニオン IC のサンプルを入手できます。この製品はクワッド・フラット・ノーリード(QFN)パッケージで提供され、1,000 個発注時の単価は 1.60 米ドルからです。新製品の使いやすい BP-CC3301 評価ボードは、TI.com から 39 米ドルで購入でき、日本円でのご購入が可能です。また、お支払いオプション、各国・地域への出荷について各種オプションを用意しています。『CC3300』と『CC3301』の量産開始は、2023 年の第 4 四半期を予定しています。TI はまた、互いにピン互換性のある、2.4GHz と 5GHz のデュアル・バンド Wi-Fi 6 デバイスも開発中で、これらの製品は2023 年下期にサンプルとして提供開始予定です。

CC33xx デバイスは、非常に厳格な IoT コネクティビティの設計要件を満たすよう設計された SimpleLink ワイヤレス・マイコン、認定取得済みモジュール、コンパニオン ICといったTIの拡大する製品ラインアップに、設計ツールやソフトウェアとともに加わります。

 

コネクティビティをよりシンプルに、スケーラブルに、そしてよりセキュアに

TI は、有線とワイヤレスの各コネクティビティ IC で構成された自社の包括的な製品ポートフォリオを土台として、コネクティビティ技術の新しい可能性を創造しています。低コストで入手できるこれらの IC は、業界や規制の最も厳格な規格に適合することを実証済み、かつテスト済みです。

さらに、今後数十年にわたってお客様の需要に対応できるように、TI は自社の製造関連への投資を行うことでTIのアナログ製品と組込みプロセッシング製品をサポートしています。

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